富士登山入門 富士登山入門
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ハイキングをはじめよう

富士山は年間でもっとも訪れる人が多い山のひとつ。「人が多い」と聞くと、たやすい印象を持つかもしれませんが、それは大間違い!ひたすら続く登り、吹きつける風と薄い空気、夏とは思えない冷えこみ……。富士登山には、信頼できる道具とウエア、情報を集めたうえで、覚悟をもって挑戦してください。

  • 富士山基本データ

    ●標高
    3776m(剣ヶ峰頂上)
    ●周囲
    約153km(山手線内側の面積の約19倍)
    ●8月の頂上付近の気温
    平均最高気温9.1℃ / 平均最低気温3.4℃

  • ベストシーズンは7~8月

    登山道が開かれる期間は、7月上旬~9月上旬まで。ベストシーズンは8月中です。登山道へと通じるスバルライン、スカイラインは、夏場の最盛期にはマイカー規制がかかります。車の場合、山麓の臨時駐車場からシャトルバスを利用することになりますので、事前に確認を。ご来光時間の目安は、午前4時20分~5時10分頃です。
    富士登山オフィシャルサイト:http://www.fujisan-climb.jp/

  • 山小屋事情

    富士山には各ルートの五合目以上に、40軒以上の山小屋がありますが、夏の最盛期(とくに週末)はほとんどが満員になるので、登山の予定が決まったら、早めの予約を。各山小屋では食事をとることができ、売店で食料や水などが買えますが、街中に比べると割高です(ペットボトル飲料は500円ほど、携帯酸素は2000円ほど)。

  • トイレ事情

    ほとんどの山小屋には、環境負荷の低いバイオトイレが設置してあり、維持管理のため、チップ制をとっています(100~200円ほど)。水に溶けない紙は持ち帰るなど、利用者はルールを守りましょう。混雑時は、携帯トイレがあると便利です。ちなみに富士山にはお風呂はもちろん、洗面や手洗い用の水はありません。

富士山の重要装備

  • 富士山装備
  • 富士山装備
  • フリースの帽子

    保温性が高く、耳を覆えるタイプを。

    帽子
  • 防寒手袋

    風雨からの寒さ対策や怪我を防止。

    手袋
  • ダウンジャケット

    山頂は気温が下がるので、コンパクトになる薄手がベスト。

    ダウン
  • ゲイター

    夏の雪渓やガレ場での汚れ防止に効果的。

    ゲイター
  • ヘッドランプ

    夜間登山には必須。予備電池も忘れずに!

    ランプ
  • トレッキングポール

    転倒や怪我を防止し、足腰への負担を軽減します。

    ポール

登山の三種の神器をそろえる

高山病とは?
富士山で登頂を断念せざるを得なくなるもっとも多い理由が、高山病です。安全に登頂するためにも、高山病について知っておきましょう。高山病は血中酸素濃度が下がることで発症します(人によっては、標高2000m で発症することも)。寝不足や体調不良は高山病の大敵です!
危険、弾丸登山!
山小屋などで充分な休息をとらず、夜通しで一気に頂上までを目指す弾丸登山は、富士山のような標高差の高い山では、体が高度に順応できず、高山病を誘発しかねません。高山病の症状が出始めると、反応も鈍るため、怪我につながることもあります。初めて富士山に登る場合、途中の山小屋で1泊し、高度に体を慣らせてから頂上へ向かうほうが賢明でしょう(実際、弾丸登山は、1泊登山より登頂率が低い、というデータがあります)。以下に、高山病にならない対応策をあげてゆきます。
  • ゆっくりマイペースで

    基本は、ゆっくりと高度に順応しながら歩くことです。出発前に五合目付近の標高で1~2時間休憩し高度順応しておくと、あとの歩行が楽になります。無理をせず、1時間歩いたら10分ほどしっかりと休憩をとりましょう。また、呼吸の深さも大きなポイント。意識して、しっかりと深い呼吸を心がけましょう。

  • 高山病にならないために
  • こまめな水分補給

    体内の水分が不足すると、循環不全という状態になり、末端の組織にまで酸素が運ばれにくくなります。これを防ぐためにも、こまめに水分補給を行ないましょう。行動中でも簡単に水分補給ができる、ハイドレーション(バックパックから口元まで伸びるチューブをもつ水筒)がおすすめです。また、トイレを我慢すると新陳代謝が低下するので、注意しましょう。

  • 高山病にならないために
  • サプリメントの摂取

    鉄分が不足すると、血中のヘモグロビンが減少し、酸素を体内にうまく取り入れにくくなります。鉄分は元々不足しがちな栄養素ですので、サプリメントなどを利用して摂取しましょう。また、疲労の蓄積は高山病を引き起こしかねません。疲労回復にはアミノ酸系のサプリが有効です。症状がひどい場合は、高度を下げることが最良の対応策です。からだを温めながら休憩をとり、救護所へ行くか、速やかに下山してください。

トレッキングのウエア術

富士山の登山道は全部で4本。それぞれの経験に照らし、登山口へのアクセスや、スケジュールに合わせてコースを選択しましょう。

  • 富士山コース
  • 【初心者向け】
    吉田ルート

    ▲登り 約6時間25分 ▼下り 約3時間50分
    山梨県側から富士山の北面を登り、登頂を目指すルート。標高約2300mのスバルライン五合目が登山口。交通のアクセスがよく、登山客の半数以上が利用する、いちばんの人気コース。登りと下りが別のトレイルになっており、登りの登山道に山小屋が多く、下りは少ない。北東面に位置するため、山頂まで行かなくてもご来光を拝むことができます。

    【初心者向け】
    富士宮ルート

    ▲登り 約5時間45分 ▼下り 約3時間50分
    静岡県側の富士山南面から山頂を目指すルートで、富士山への表口として利用されています。もっとも標高の高い2400mの富士宮口五合目からスタートし、標高差と歩行距離が全コース中、もっとも低く短いため、「吉田ルート」に続く人気を誇ります。ほぼ等間隔に山小屋があり、休憩しやすい一方、全体的に傾斜が急で、やや岩場が多い。登山道と下山道が同じなので迷いにくい反面、混雑します。

  • 【経験者向け】
    須走ルート

    ▲登り 約7時間 ▼下り 約3時間40分
    静岡県側の富士山東面から山頂を目指すルートで、標高2000mの須走口五合目が登山口。樹林帯を抜けると、どこからでもご来光や影富士が見えるのがポイント。本八合目から山頂までの区間は「吉田ルート」と合流します。登山道と下山道は分かれており、下山道は火山砂利を一直線に下る「砂走り」が楽しめます。夜間の樹林帯は迷いやすいので、注意が必要です。

  • 【経験者向け】
    御殿場ルート

    ▲登り 約8時間15分 ▼下り 約4時間30分
    静岡県側の富士山南東面から山頂を目指すルートで、標高1440mの御殿場口新五合目が登山口。山頂までの標高差が大きく、距離がもっとも長いため、健脚向き。他のルートに比べて山小屋が少ないため静かな登山が楽しめるが、目標物が少ないので、夜間や濃霧時には道迷いに注意が必要です。「大砂走り」のダイナミックな景観はとても魅力的。

富士山のゴミ問題

2013年6月、「信仰の対象と芸術の源泉」の名のもとに、富士山は世界文化遺産に登録されました。富士信仰の対象として、拭く唐紙が美濃住まう神聖な山とされ、江戸時代から浮世絵に描かれた富士山は、のちに西洋の芸術作品にも影響を与え、その美しく雄大な姿とともに日本文化の象徴として知れ渡っています。そんな富士山ですが、登山者の増加につれ、深刻なゴミ問題に苛まれています。どこの山もそうですが、持ちこんだ食品などから出るゴミを捨てるゴミ箱はありません。山小屋でも引き受けてもらえません。ご自身のゴミは確実に持って帰りましょう。

富士登山におススメのアイテム

石井スポーツおすすめ!山愛が止まらないスタッフが選んだ富士登山にぴったりなアイテムがそろっています。

  • HELLY HANSEN/HOE11900
    Helly Rain Suit ¥16,000+税

    水に強く進化したレインスーツ

    ヘリーハンセンのレインスーツがさらに高機能に。素材の裏側にポリエステル被膜を張り、耐水圧、透湿量、撥水性をよりアップ。水に強く、ムレにくくすることで雨天時の不快感を軽減しています。

  • MILLET
  • THE NORTH FACE/NL61804
    Mountain Versa Micro Jacket ¥10,800+税

    高所登山必須の防寒ウエア

    夏の暑い時期でも高度差により山頂付近は気温が下がります。コンパクトに持ち運べる薄手のフリースなどの防寒具は必須です。

  • COLUMBIAジャケット
  • COLUMBIA/PU8179
    バークマウンテン 30L バックパックⅡ ¥9,600+税

    機能が充実なのに低価格が魅力

    ショルダーストラップやヒップベルトはもちろん、レインカバー付きでハイドレーションにも対応。登山用ザックの必要機能を一通り揃えた、コスパの良いアイテムです。

  • salomonシューズ
  • ISUKA/2472
    ウェザーテック ショートスパッツ ¥2,900+税

    少し長めのショートスパッツ

    夏の雪渓やガレ場などでの汚れ防止に効果的な少し長めのショートスパッツ。内側に滑り止め素材を縫い付け、ゴム製コードとストッパーで締め加減の調整が可能。

  • salomonシューズ
  • PETZL/E91ABC
    ティキナ ¥2,700+税

    シンプルなコンパクトヘッドランプ

    150ルーメンの明るさと近距離照射に適したワイドビームを備えています。シンプルかつコンパクトで、富士登山で使いやすいモデル。

  • salomonシューズ

持ち物

富士登山のメインイベント「ご来光」を見るためには、夜間登山をすることになります。夜間登山の必須アイテムは、ヘッドランプと寒さ対策です。深夜の富士山は真冬並みの寒さです。フリースの帽子や手袋、ダウンジャケット(コンパクトに収納できるタイプ)などを装備しましょう。

持ち物チェックリスト
基本装備 アドバイスと必要度(必須◎、重要、あると便利△)
□ レインウエア ゴアテックス素材を使ったモデルが安心
□ 防寒着 フリースやダウンジャケットなど
□ 長袖シャツ 怪我防止や日焼け対策に
□ 機能性アンダーウエア 吸汗速乾素材を使用したモデルを
□ パンツ ストレッチ素材を使ったロングパンツを
□ スパッツ シューズ内へ砂利や小石が入るのを防ぐ
□ ソックス 中厚でウール素材のものを
□ トレッキングシューズ 怪我防止にはミッドカット以上のモデルを
□ グローブ 怪我防止と雨風、寒さ対策に
□ 帽子 熱中症、日焼け対策に。頭部の怪我防止にも
□ サングラス 紫外線から瞳を守る
□ バックパック 30~35Lほどの、フィット感のよいものを
□ ザックカバー 防水対策、汚れ防止にも
□ ヘッドランプ ご来光を見るための夜間登山には必須。予備電池も
□ トレッキングポール コンパクトにたためるものを。記念の金剛杖は重い
□ 水筒 高山病防止のため、多めに用意。ハイドレーションも便利
□ 行動食 歩きながら食べられる、ゼリーやチョコなど
□ タオル 汗を拭いたり、頭に巻いたり
□ 救急用具 常備薬プラス絆創膏や虫除け
□ 日焼け止め 日焼けは疲労の元。汗に強いものを
□ サプリメント 体力の消耗に、ビタミン補給を
□ ビニール袋 防水用やゴミの持ち帰り用に
□ トイレットペーパー トイレはもちろん、あるとなにかと重宝
□ 保険証 万が一の事故に備えて
□ 携帯酸素 高山病予防に
□ シュラフシーツ 小屋での仮眠時に、あると便利
□ サンダル 小屋でのリラックス用に